2008/05/12
2008年5月11日 プレスリリース (タイ、バンコク)
サイクロンの被害者に援助が届かなければ、150万人が命の危険にさらされる、とオックスファムが警告
公衆衛生の大惨事の瀬戸際に立つミャンマーでは日々伝染病蔓延の危険が高まっています。
国際NGOオックスファムは5月11日、サイクロン被災地において緊急の衛生状況の改善と清潔な水の提供がなされなければ、今後数週間から数ヶ月のうちに、伝染病と公衆衛生の悪化により、150万人の命が危険にさらされると話しました。
「サイクロンの直接被害で10万人以上が亡くなったとみられる現状から、今後は、その15倍の人々が命を落とす可能性のある公衆衛生上の大惨事のすべての要素がそろっています。2004年のスマトラ島沖地震・津波の際は、直接被害で、最初の数時間で25万人が亡くなりましたが、被災国と国際社会が伝染病防止のために、大規模な対策とっため、その後の伝染病の蔓延は食い止められました。ミャンマーの人々に対しても同様の行動をとらなければなりません。」とオックスファム東アジア地域ディレクターのサラ・アイルランドは語りました。
ミャンマー政府と国際社会、そしてこの地域で影響力のあるタイなどの政府に向けて、サラ・アイルランドは「ミャンマーの被災者支援をする国際協力団体への入国ビザの規制を解除する呼びかけに賛同します。オックスファムやそのほかの団体はミャンマー国内で活動する許可が必要なのです。私たちには命を救う技術と専門知識があります。助けるためにここにいます。」とメッセージを伝えました。
2004年のスマトラ島沖地震・津波や2005年のパキスタン地震の経験から、命を守るために、清潔な水の提供など、即座の対応をしなければ、150万人の人々が公衆衛生上の危機により命の危険にさらされるとオックスファムは言います。
ミャンマーの被災地では食料とシェルターが不足し、野外でさらされ、人間や動物の汚物で汚染されている川の水を飲むことで、人々の病気への抵抗力が日々弱まっています。被災地はコレラ、腸チフス、赤痢の温床となります。コレラは赤痢とともにこの地方の風土病です。サイクロンにより水の供給源が破壊され、汲み上げ式トイレから汚物が溢れ出す状態において、コレラや赤痢が蔓延するすべての要素が揃っているのです。
野外でさらされ、混雑したところで身を寄せ合い、空腹や発疹、肺炎など肺の病気の感染、ジフテリアに苦しむことにより、既に体の弱っている人々、特に幼い子どもたちが大打撃を受ける可能性があります。人々の自然免疫力はこのような状況では急速に弱まり、子どもやお年寄りにとって危機的な状況となります。
さらに水が引いていくにしたがって、ハエや蚊が繁殖し、それに伴う疫病が蔓延します。デング熱はミャンマーでは、主に5月から10月に流行する病気です。1998年、2001〜2002年、2007年にはデング熱が大流行しました。サイクロンが直撃した5つの行政区すべてが、マラリアが流行している地域でもあります。
オックスファムは、現地での活動が許可されれば、今まで他の多くの地域で行ってきたように、大幅に疫病のリスクを軽減し、命を守ることになると話しています。
「破壊的なサイクロンに被災したミャンマーの何百万人という人々とこども達のことが心配です。オックスファムやそのほかの団体は、何十年もの被災地での支援の経験、特に水と衛生分野での経験があります。国際的な人道支援組織は、被災地において、状況を改善することは確かであり、だからこそ私たちは、この恐ろしい災害に遭ったミャンマーの人々とともに活動したいのです。」とアイルランドは話します。
オックスファムは、スマトラ島沖地震・津波で行ったような救援活動の方式がミャンマーでも必要とされているといいます。津波後の2004年末には、国際社会は即座に何千人という援助団体のスタッフを動員し、津波の被災地全土において、空港には貨物機で、僻地にはヘリコプターで、海からは船で大量の援助物資が運ばれました。インドネシア政府が以前は多くの援助団体の立ち入りを制限していたアチェにおいてでさえ、津波発生後は、援助は迅速に到着し、もっとも被害を受けた地域まで自由に移動することができました。
「ミャンマーへの援助の規模は大きく拡充されなければいけません。それも今すぐにです。ミャンマー政府が、国際援助大体の入国ビザの規制を解除し、国際援助団体が、もっとも危機的な状況にある被災者の方々のもとに行くことを許可することが、このための唯一の方法なのです。」とアイルランドは言います。