2008/09/25
2000年9月、ニューヨークで開催された国連ミレニアム・サミットにて、189の国々は、21世紀の国際社会の目標として、平和と安全、開発と貧困、環境、人権とグッド・ガバナンス(良い統治)、アフリカの特別なニーズなどを課題として掲げた
「国連ミレニアム宣言」を採択しました。
この国連ミレニアム宣言と1990年代に開催された主要な国際会議やサミットで採択された国際開発目標を統合し、一つの共通の枠組みとして、
ミレニアム開発目標(MDGs)がまとめられました。MDGsは、極度の貧困を半減させること、HIV/AIDSの蔓延を食い止めることなどの8つの目標から成り立っています。
MDGsでは、途上国政府にはしっかりとした政策の策定や予算の割り当てを、先進国には途上国の努力を阻まず、支えるような国際ルールの策定や資金の流れを課すことで、「南北間の約束」という形をとっていることが特徴です。
【8つの目標】
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1. 極度の貧困と飢餓の半減 |
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◎1990年と比較して1日の収入が1米ドル未満の人口比率を2015年までに半減させる。
◎女性、若者を含むすべての人々に、完全(働く意思と能力を持っている人が適正な賃金で雇用される状態)かつ生産的な雇用、そしてディーセント・ワーク(適切な仕事)の提供を実現する。
◎1990年と比較して飢餓に苦しむ人口の割合を2015年までに半減させる。
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2. 普遍的初等教育の達成 |
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◎2015年までに、世界中のすべての子どもが男女の区別なく初等教育の全課程を修了できるようにする。
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3. ジェンダーの平等の推進と女性の地位向上 |
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◎2005年までに初等・中等教育における男女格差の解消を達成し、2015年までにすべての教育レベルにおける男女格差を解消する。
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4. 乳幼児死亡率の削減 |
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◎1990年と比較して5歳未満児の死亡率を2015年までに3分の1に削減させる。 |
5. 妊産婦の健康の改善 |
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◎1990年と比較して妊産婦の死亡率を2015年までに4分の1に削減させる。
◎2015年までにリプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康)への普遍的アクセス(必要とする人が利用できる機会を有する状態)を実現する。
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6. HIV/エイズ、マラリア、その他の疾病の蔓延防止 |
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◎HIV/エイズのまん延を2015年までに阻止し、その後減少させる。
◎2010年までにHIV/エイズの治療への普遍的アクセスを実現する。
◎マラリアおよびその他の主要な疾病のまん延を2015年までに阻止し、その後減少させる。
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7. 環境の持続可能性の確保 |
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◎持続可能な開発の原則を各国の政策や戦略に反映させ、環境資源の喪失を阻止し、回復を図る。
◎生物多様性の損失を2010年までに有意(確実)に減少させ、その後も継続的に減少させ続ける。
◎2015年までに、安全な飲料水と基礎的な衛生設備を継続的に利用できない人々の割合を半減させる。
◎2020年までに、最低1億人のスラム居住者の生活を大幅に改善する。
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8. 開発のためのグローバル・パートナーシップの推進 |
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◎開放的で、ルールに基づいた、予測可能でかつ差別のない貿易および金融システムのさらなる構築を推進する。(グッド・ガバナンス、開発および貧困削減に対する国内および国際的な公約を含む。)
◎後発開発途上国(LDC)の特別なニーズに取り組む。((1)LDCからの輸入品に対する無関税・無枠、(2)重債務貧困国に対する債務救済および二国間債務の帳消しのための拡大プログラム、(3)貧困削減に取り組む諸国に対するより寛大なODAの提供を含む。)
◎内陸国および小島嶼開発途上国の特別なニーズに取り組む。(小島嶼開発途上国のための持続可能な開発プログラムおよび第22回国連総会の規定に基づく。)
◎国内および国際的な措置を通じて、開発途上国の債務問題に包括的に取り組み、債務を長期的に持続可能なものとする。
◎製薬会社と協力し、開発途上国において、人々が必須の医薬品を安価に入手・利用できるようにする。
◎民間セクターと協力し、特に情報・通信における新技術による利益が得られるようにする。
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【これまでの成果】
MDGsの実現に向けて、これまでにいくつかの分野では進展がありました。
開発途上地域で極度の貧困に苦しむ人々の割合が、1990年の「ほぼ半数」から2005年には「4分の1強」へと減少しました。また1999年以来、世界では3300万人の子どもが新たに学校に行けるようになりました。
またMDGs達成に向けたグローバル・パートナーシップも進められています。例えば、西アフリカのガーナでは、2003年、政府が初等教育の無償化を宣言し、すべての子どもが学校に行けるようにしましたが、その結果教育予算が国家予算の5分の1にまでのぼってしまいました。そこで先進国がガーナ政府の教育予算を直接的に補てんする支援を行いました。
このように、途上国の取り組みと先進国の支援があれば、世界の貧困を終わらせ、よりよい社会を実現することは可能なのです。
【課題】
その一方で、MDGsの達成には大きな困難があります。
◆世界には依然として7200万人の子どもが学校に行けていません。また、このままでは2015年になっても5600万人の子どもは学校に行けません。
◆サハラ以南アフリカと南アジアにおける妊産婦死亡率は依然として高く、特に、サハラ以南アフリカの妊産婦の死亡率を、日本のそれと比べると約150倍もの格差があります。
◆先進国によって過去に表明された支援が約束どおり実施されていません。2005年のグレンイーグルズ・サミットでは、2010年までに先進国は年間援助総額を500億ドル増やすこと(半分の250億ドルはアフリカ向け)を約束しましたが、達成期限の2010年時点での、実際の増額分は300億ドルでした。
【STAND UP TAKE ACTION】
こうしたなかで、達成年である2015年を5年後に控えた2010年、MDGsの達成に向けて重要な会議が開催されます。
9月20日-22日に開催される
「国連MDGsレビューサミット」では、MDGs達成に向けたこれまでの取り組みを見直し、今後5年間に必要な取り組みが討議されます。
オックスファムをはじめとした世界のNGOは、国連MDGsレビューサミットに参加する各国政府のリーダーに対して、ひとり一人の「貧困を終わらせたい」というメッセージを示すグローバル・アクション、
STAND UP TAKE ACTIONを実施します。
9月17日-19日、貧困をなくすために、あなたも世界中の人々と一緒に立ち上がりましょう!
詳しくは
こちらをご覧ください。
【8 -Eight-】
MDGs達成が危ぶまれる現状に警鐘をならすため、ヴィム・ヴェンダース、ジェーン・カンピオンなど8人の著名な映画監督が立ち上がり、MDGsの各目標をテーマとした8つのショートフィルム『8 -Eight-』が制作されました。これらの作品は、先進諸国政府そして世界中の人々に向けて、MDGsという「世界の約束」を果たすため一層の努力が必要であることを強く訴えかけています。
・【8 -Eight-】についての詳細は
こちら