
プレスリリース
南アフリカ・ダーバンにおける国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)第17回締約国会議(COP17)にて、国際船舶による温室効果ガスの排出削減へ向けた規制に関する各国政府への提案を国際開発援助団体オックスファム、国際環境団体WWF、国際海運会議所(ICS)の共同声明として発表します。
オックスファム、WWF、ならびに(世界の商業船の8割以上を代表する)ICSは、COP17に参加する各国政府代表に対し、国際海事機関(IMO)が、経済的手法(MBM: Market Based Measures)を用いた国際船舶による排出削減を引き続き検討するにあたっての方針を明確に示すことを求めます。
国際船舶による二酸化炭素排出削減のための効果的な規制は、本質的にグローバルで、「炭素リーケージ」の可能性を最小限に抑え、UNFCCCの「共通だが差異ある責任(CBDR)」原則に基づき、途上国に資するものである必要があります。
これは、IMOによる「補償メカニズム」の導入を可能性として含むものです。この補償メカニズムを通して、国際船舶への課金により得られた資金の大部分を、途上国の気候変動への取り組みを支援するための新たな資金源として活用することが考えられます。
これらの資金は、ダーバンにて、各国政府が検討する緑の気候基金など適切なチャネルを通じて提供されることが望まれます。
提案の詳細に関しては異なる意見が混在するものの、市民社会ならびに国際海運会議所が一致して強調するのは、COP17における各国政府の優先事項が、技術論の詳細ではなく、国際船舶部門においてCBDR原則をいかに適用するかという政治的判断について明確な指針を示すことにあり、それによってIMOによる迅速な検討作業を後押しすべき点です。
各国政府からの炭素課金に関する提案に関しては、IMOにおける国際船舶による排出削減のための技術および運営に関する最近の合意は、IMOにて船舶のMBMに関する国際的合意が大いに可能であることを示していると考えます。気候変動による壊滅的な影響を回避しなければならないという緊急性を考慮し、各国政府に対し、IMOでの合意を促進するために必要なあらゆる手段を取ることを要請します。
「温室効果ガスのさらなる削減へ向けて、海運業界が相応の責任を果たす認識を示したことを歓迎します。世界の排出量の3%を占める海運業界の取り組みへの全面的な参加は、地球温暖化を各国政府が合意した2℃未満に保つための重要な貢献となります。国際船舶に対する炭素課金は、気候変動に関する目標達成において大きな利益をもたらすでしょう。」「MBMを用いた国際船舶の排出規制に関する詳細を検討すべき場はIMOであるという点、またこの分野における進展への決意が、ダーバンにおいて各国政府による明確な政治意思の表明として示されれば、検討過程が後押しされるだろうという点において、船舶所有者らと意見を同じくします。」
サマンサ・スミス(WWF、グローバル気候エネルギー・イニシアティブ・リーダー)
「気候変動危機に対する解決策を見出すにあたり、海運業界による建設的な関与を歓迎します。業界ならびに市民社会は、途上国に対し公正な形で船舶による排出規制が可能であり、彼らが気候変動対策に取り組む上で必要な資金を捻出する一助となりうる
点につき合意しました。」「IMOでの合意へ向けて検討を前進させるために必要
な政治的意思の表明が、ダーバンの国連気候変動交渉において各国政府により成
されることが不可欠です。」
ティム・ゴア(オックスファム、気候変動政策アドバイザー)
「排出削減を目的とした規制が、業界の規制を担うIMOによることが環境ならびに
途上国にとっても最善だという点、この規制が全ての船舶に適応されつつ、国連気候変動枠組み条約の原則を尊重する形で可能だという点につき、環境および開発分野における重要なアクターが共通の認識を示したことを海運業界は歓迎します。」
「海運業界がUNFCCCの緑の気候基金に資金提供すべきだと各国政府が決定するのであれば、排出権取引制度(ETS)ではなく、船舶による燃料消費に関連付けられた補填ファンドとしてのMBMを希望する業界の意向が考慮され、その詳細がIMOにて決定されるのであれば、こうした原則をおそらく業界として支持できるでしょう。」
ピーター・ハインリッフ(ICS事務局長)
以上
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