
2012年7月6日00:01GMT(日本時間09:01解禁)
2014年に国際部隊が撤退した後、国際社会の対アフガニスタン支援額が減少したら、過去10年の開発成果も失われかねない――国際NGO オックスファムは、2012年7月8日(日)に東京で開催される「アフガニスタンに関する国際会合」を前に、本日声明を発表し、このように警告しました。
オックスファムは東京会合に集まるドナー国政府に対し、対アフガニスタン支援額を維持すること、そしてその支援が最も必要としている人々に届くようにすること、を求めています。
今後10年の間アフガニスタンが受け取る支援額と支出使途に関する決定を行うこの会議は、最大ドナー国のアメリカ合衆国が、2011年に大幅な支援削減(41 億ドルから25億ドルに)を行った直後というタイミングで行われるため、非常に重要な会議となります。
アフガニスタンの経済は、国内総生産(GDP)の97%が国際社会のプレゼンスに関わる活動で生み出されており2014 年末に予定されている国際部隊の撤退は、同国経済にとって大きな打撃となることが予想されます。世界銀行は、国際社会の対アフガン支援が2025年までに9 割削減される可能性を指摘しています。
オックスファムはドナーに対し、これまでに実現した前進を逆行させないためにも、英国、ドイツ、オーストラリアなどに倣い、今後の対アフガニスタン支援額の維持もしくは増額を表明することを呼び掛けています。
2001年以降、国際社会の対アフガニスタン支援額は、総計600億ドルに上ります。この期間に、同国の平均寿命は、男性で47歳から62歳、女性で50歳から64歳にと大幅に伸び、基礎保健サービスも8割以上の地域でアクセス可能になっています。教育分野での進歩も目覚ましく、タリバン政権下では数千人に留まっていた就学女児は、この間270万人に上っています。しかしなら、アフガニスタンは現在でも世界最貧国の一つです。この間に同国に対して提供された援助のうち、ドナー側の軍事目的に関連付けたり、短期的に住民の支持獲得を目指したりしたものなど、不適切かつ非効果的なものも多くあり、長期的な開発目標への貢献度は限られたものでした。
ルイーズ・ハンコック(Louise Hancock)オックスファム アフガニスタン政策アドボカシー代表
「対アフガン支援の大幅な削減は、アフガニスタンの人々に深刻な影響をもたらすため、回避しなければなりません。過去11年間、同国の開発は目覚ましい進歩を遂げましたが、今も多くのアフガン人が、十分な保健医療、教育、雇用、法と秩序のない暮らしを強いられています。対アフガン支援のあり方に対する検証は、もっと早くになされるべきでした。各ドナーは、同国の女性・女児のニーズを満たし、開発プロジェクトに地域コミュニティを関与させ、腐敗撲滅の取り組みを強化し、賢明で公平、かつ持続可能なプロジェクトをデザインするために、もっと取り組みを強化しなればなりません」
オックスファムは、援助供与に関する透明性とアカウンタビリティの向上に向けたドナーとアフガニスタン政府の動きを歓迎していますが、同時に、同国市民社会がこれらプロセスをモニタリングし、同国政府の責任を追及できるようにすることの重要性を強調しています。
オックスファムは、アフガニスタンの多くの女性・女児の生活が改善したとしつつ、その果実は盤石なものではないと警告しています。女性・女児は司法や基礎社会サービスへのアクセスが非常に限られており、妊産婦の死亡も 1時間に一人のペースで発生しています。
「今後10年間で、対アフガン支援は女性・女児により多くの成果をもたらす必要があります。女性は、アフガニスタンの開発を進め、すべての国民に安定と繁栄をもたらす上で、重要な役割を担います。各ドナーは、コミュニティでの開発プロジェクトから国家政策に至る、同国の将来に関わるすべての意志決定に、女性が参加できるようにすべきです」(ハンコック)
「岐路に立つアフガニスタンについて、東京会合では重要な決定がなされる必要があります。国際社会が今すべきことは、支援をやめることではありません。過去の失敗から学び、アフガニスタンの人々が真に必要とする、永続的な効果につながる援助を実現すべきなのです。それができなければ、多くの代償を支払って勝ち取ってきたこれまでの成果をも失うことになりかねません」 (ハンコック)
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