オックスファムは、世界100カ国以上で貧困を克服しようとする人々を支援し、貧困を生み出す状況を変えるために活動する民間の国際協力団体です。

武器規制 3

ATT(武器貿易条約)って?

キャンペーンの提言の“国際レベルの取り組み”でも紹介された「ATT(武器貿易条約)」。
この条約はまだ締結されていませんが、2003年以降の私たちのキャンペーンや、賛同国による努力が実り、2006年の国連総会決議以降、国連での議論が続いています。
ここでは、わたしたちのキャンペーンがどのようなATTを求めているかについて、詳しく紹介します。

わたしたちは、ATTに、各国が武器の移転を許可する際にクリアすべき基準を具体的に明記することを求めています。そして、その基準を、武器の移転に関する既存の国際法やその他の合意文書を結晶化させるようなものにすることを求めています。
そのようなATTが締結されれば、 国際社会で共通の原則が設けられ、武器の移転について多くの国が一貫した取り組みを行なえるようになります。 また、わたしたちは、ATTを政治的文書にするのではなく、条約の形で法的拘束力を持たせることを求めています。それにより、ATTに違反する国に対して厳しく圧力をかけることが可能になります。

これまでの国連総会決議では、100カ国以上の圧倒的多数の国々が、ATTの形成に向けた議論をすることに支持を表明しました。それにより、国連での議論が継続され、2012年には条約交渉会議が開催される予定です。 しかしアジア諸国ではATTの認識が比較的浅く、日本を含むアジアの国々のイニシアティブが求められています。

【私たちが求めるATTの内容】

私たちが求めているATTの内容は、決してNGOによる現実味のない「押しつけ」ではありません。 なぜなら、私たちが求めているATTの内容は、必ずしも新しいものでなく、 大部分は既存の国際法上の国家の義務を結晶化させ、明確にしたものだからです。
つまり、私たちが求めているATTは、今まで国際社会が認めてきた「約束事」を 、より具体的に、より明確に表し、 各国がルールに従いやすくしたものなのです。

そのようなルールが存在すること自体は、既に国連などの場で認められてきました。
例えば、2001年の国連小型武器会議の場で、全会一致で採択された「国連小型武器行動計画」を見てみましょう。
この行動計画には、以下のような文言が含まれています。

「全ての小型武器を対象とし、国際法の下において存在する国家の責任と整合的で厳格な国内規則・手続きに基づき、輸出許可申請書に関し、これらの武器が非合法取引に迂回する危険があることをとりわけ考慮に入れて、評価を行なう」

つまり、「国際法の下において存在する国家の責任」が存在し、全ての国連加盟国は、その責任と整合性のあるかたちで、小型武器の輸出許可を判断することになっています。 しかし、「国際法の下において存在する国家の責任」とは具体的に何か、 また「整合的で厳格な国内規則・手続きに基づく」とは一体どのようなものなのかについては、行動計画には明示されていません。私たちが求めるようなATTが合意された場合には、既に全ての国連加盟国によって合意された行動計画を各国が実行するために必要な具体的な取り組みがあきらかになると言えます。

もちろん、わたしたちは、この行動計画を実行するためだけにATTを形成しようとしているのではありません。
私たちが求めるATTは、この行動計画の対象である小型武器だけでなく、戦車や戦闘用航空機、ミサイルや軍用艦艇などの重兵器を含めた、全ての通常兵器を対象とするものです。しかし、上の行動計画の一文は、武器 の移転に関して、国際法の下に国家の責任が既に存在していることを、示すものと言えるでしょう。

私たちが求めているATTの内容(概略)はこちら



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