【2006年国連決議】
2006年7月末、国連の枠内においてATTに関する議論を開始するための国連決議の原案が発表されました。この決議は圧倒的多数の支持を受けて可決され、これによって、ATTの実現可能性、範囲、構成要素案について、2007年に国連事務総長によるコンサルテーションを行い、2008年に政府間専門家グループ(GGE: Group of Governmental Experts)を設置して議論をすることが決まりました。
2007年のコンサルテーションに際しては、約100か国が見解書を提出し、それらをまとめた文書が国連総会に提出されました。翌2008年のGGEには28カ国からの専門家が3回の会合を開き、コンセンサスの合意をうけて報告書が作成されました。
【2008年国連決議】
2008年の国連総会においても、圧倒的多数の支持により決議が採択され、2009年から3年間、国連作業部会(Open Ended Working Group: OEWG)を設置し、6回の会合を開催することになりました。2009年のOEWGでは、最終的な法的拘束力のある条約に含まれる内容が検討されました。2回の会合を経て、コンセンサスの合意をうけて報告書が作成されました。
【2009年国連決議】
2009年の国連総会において、さらなる決議が採択されました。この決議に基づき、2012年に条約交渉会議を開催し、残る2年間(2010年と2011年)のOEWGの会合を2012年に向けての準備委員会とすることになりました。
こうして、現在、国連におけるATTの議論は、ついに本格的な条約交渉に向けて動き出しています。
しかし、2012年の条約交渉会議には、大きな不安要素が残っています。
2009年の国連決議が採択にかけられる約半月前、それまで一貫してATTに消極的だったアメリカ合衆国が、初めて決議を支持する意思を示しました。ただし、アメリカの支持は、当初の決議案になかった「(2012年の条約交渉会議は)コンセンサスで」という文言を決議に入れるという条件付きでした。賛否両論があるなか、イギリスをはじめとする決議提案国はこの条件を呑み、最終的な決議には「コンセンサス」の文言が挿入されました。
特定通常兵器使用禁止制限条約(Convention on Certain Conventional Weapons:CCW)の枠内での地雷やクラスター弾についての交渉など、通常兵器関連の条約交渉には、「コンセンサス方式」の場合には低い規制にとどまったり、なかなか合意に至らなかったり、という前例がみられます。現在、ATTについては、条約形成自体にも反対する国があり、条約形成支持国のなかでも、移転が規制される「武器」の定義や規制の具体的な内容については意見に幅があります。そうしたなかで、2012年の条約交渉会議に関する「コンセンサス」は、わたしたちNGOが求めるようなATTの実現をめざすにあたり、高い壁になることが考えられます。
武器貿易条約に関する国連準備委員会については、
こちらをご覧ください。
2013年4月2日、武器貿易条約が国連で採択されました。
詳細はこちらをご覧ください。
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