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【プレスリリース】オックスファムの見解:ツバル提案、フランス表明、ソロス資金構想

コペンハーゲン: オックスファム・インターナショナル プレスリリース

オックスファムの見解:
ツバル提案、フランス表明、ソロス資金構想

1. ツバルによる新提案について
気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)3日目の12月9日、ツバルは新提案を提出し、コペンハーゲンの最終合意の内容について協議することを求めました。京都議定書に加えて新たな議定書を策定することを求めており、その中には米国のコミットメントと、適応や資金問題についても含むことを提起しています。

サハラ以南のアフリカ諸国や小島嶼国連合はツバル案支持を表明し、気候変動が自国民におよぼす被害について情熱的な演説を行いました。脆弱性の高い国々が気候変動をしのぎ、文化として、国として生き残るためには、強力な行動が不可欠です。

法的拘束力を持つ合意を求めた今回の提案を協議すべしというツバルの要求に対し、いくつかの主要途上国が反対を表明しましたが、その理由は、先進国がこの「新議定書要求」を持って、京都議定書で定められた自らの責任を曖昧にすることに利用する可能性があるというものです。

先進国はこの間、コペンハーゲンでは法的拘束力を持った合意を目指すべきではないと主張してきており、先日報道された議長国デンマークからの提案も、それに沿ったものでした。ツバルの提案は、この流れに待ったをかけるものです。

【オックスファムの見解】
法的拘束力を持たない政治宣言は、聞こえのいい言葉を並べたとしても、歯のないサメのようなものです。世界中の人々が、コペンハーゲン会議に対して、実効性ある合意を求めています。

またこの状況は、「途上国間の分裂」ではありません。どの途上国も、①貧困国向けの長期的な資金、②先進国の京都議定書の下での温室効果ガス排出量の大幅な削減に関する約束履行、③米国の参加を求めています。

コペンハーゲン合意の土台は2年間の交渉で出来上がっており、法的拘束力を持つ合意の成立を阻んでいるのは、単純に先進国の政治的意思の欠如です。

2. サルコジ仏大統領の発言について
12月18日のコペンハーゲン入りが予定されているフランスのニコラス・サルコジ大統領は10日、フランスNGOとの会合において、気候変動関連の国際資金は、国連ミレニアム開発目標(MDGs)達成に向けた努力を支援するためのODA資金に対して追加的であるべきと明言しました。

オックスファムはこの発表を歓迎し、同大統領に対し、10日からブリュッセルで始まるEU首脳会議において、他のEU加盟国にも同様のコミットメントを行うよう働きかけるよう求めます。コペンハーゲン会議では、気候資金が合意の成否を左右する問題となっており、貧困国はすでに、過去に約束された援助資金の使いまわしは受け入れられないことを明言しています。

気候変動対策資金のODAに対する「追加性」に関しては、これまでに、英国、オランダ、デンマーク、ベルギーなどが、またEU加盟国以外では、ニュージーランドなどが同様の表明を行っており、フランスはこれらの国の仲間入りをしたことになります。また、アイルランドやスペインも、このようなコミットメントに同意する用意があると言われています。
一方、ドイツと日本は、ODAを使う方針を打ち出しています。オックスファムは、フランスの動きはEU首脳会議の文脈において、ドイツをEUの中で孤立させる重要な動きであるとしています。

貧困国にとって気候変動は新たな問題であり、解決には新たな資金を必要としています。各国が1970年に国連で約束した「GNIの0.7%をODAに回す」とする目標が実現していない中、ODAで気候変動対策資金を賄おうとすることは、気候変動対策のために学校や病院からお金を取り上げることを意味します。

オックスファムは、今後先進各国が各々のODAをGNIの0.7%まで増額する場合に拠出することになるであろう金額を気候変動対策に回すと、本来その資金で新たに就学機会を得られるはずの7500万人の子どもたちや、HIV/AIDS治療薬を得られるはずの860万人を裏切ることになると試算しています。

3. ジョージ・ソロス氏の「1000億ドル国際気候変動救済資金」発表について
【オックスファムの見解】
コペンハーゲンでの合意に中身を持たせるための革新的なアイデアを提供する人物がやっと登場しました。ソロス氏の提案は、まさに先進国政府に求められる野心度と切迫性を伴っています。
貧困国が気候変動の戦いで今後必要とする定期的で巨額の資金の存在に頼れるようにするためには、このような長期的な公的資金がまさに求められています。

これまで先進国からは、曖昧で責任逃れのような言葉しか発せられてきませんでした。その結果今に至るまで、貧困国向けの長期的な資金については、一銭のオファーも提示されていません。

貧困国は気候変動の影響に適応するために、2020年までに少なくとも年間1000億ドルを必要とします。会期が残り1週間に迫る中、各国政府は資金問題の回避をやめ、資金拠出を表明しなければなりません。

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写真、動画、現地ストーリー:
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COP15におけるオックスファムの活動や資料:
http://www.oxfam.org/en/oxfam-in-copenhagen

オックスファムは、tcktcktckキャンペーンのメンバーです。tcktcktckは世界の環境や開発問題 に携わるNGO、宗教者組織、若者グループ、労働組合からなる連合体で、コペンハーゲンでの国連気候変動会議(COP15)で公平で野心的な、拘束力を持った合意の妥結を求めています。(tck tck tck = 時計の針が進む音を表す)

(特活)オックスファム・ジャパンは、国際開発支援団体で、Oxfam International(本部:英 国)の日本法人です。Oxfam Internationalは、世界に16の加盟団体を持ち、合計108カ国で現地の市民社会組織と協力しながら、貧困の下に暮らす人々の権利を実現するために活動しています。

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