オックスファムは、世界90カ国以上で貧困を克服しようとする人々を支援し、
貧困を生み出す状況を変えるために活動する国際協力団体です。

「ハイレベル委員会」設置と「アクション・プラン」の発表

独立した調査権限を持つ「ハイレベル委員会」の設置をはじめとする10項目からなる再発防止へ向けた具体的かつ包括的な「アクション・プラン」の発表

オックスファムは、過去の性的不正行為案件の調査を含め、組織内の制度、慣行、文化の幅広い評価を独立して行うことを目的とした「ハイレベル委員会」を設置します。また、この「ハイレベル委員会」の設置をはじめとする10項目からなる再発防止へ向けた具体的かつ包括的な「アクション・プラン」を発表します。

この「アクション・プラン」は、オックスファム・インターナショナル事務局長ウィニー・ビヤニマの主導により昨日合意され、オックスファム・ジャパンを含む、オックスファムに加盟する全てのアフィリエイト(20団体)の事務局長のコミットメントの下に発表されます。

あわせて、2011年のハイチにおけるオックスファム職員による性的不正行為に関する内部調査報告書については、証言を行った者の身元保護などを確保した上で、可能な限り速やかに開示します。調査の対象となった男性職員らの身元情報に関してはハイチ当局とすでに共有済みです。


ハイチでオックスファムの一部職員の行ったこと、そしてその後の対応は、オックスファムの名前を汚し、その信頼を大きく損なうものでした。みなさまの信頼を取り戻すには時間がかかることを理解しています。心の底から申し分けない気持ちでいっぱいです。もちろん、申し訳ない気持ちであること、みなさまの許しを請うだけでは不十分です。

オックスファム・インターナショナルの理事会は、本日発表する「アクション・プラン」を承認し、私たちは10項目の具体的な取組みを約束しました。

オックスファム・インターナショナル事務局長として、私の現在の優先課題は2つあります。一つ目は、過去の過ちから学び、性的搾取や虐待を二度と繰り返さないこと。二つめは、世界中で脆弱な立場に置かれた何百万人もの人々に対する支援活動を引き続き実施していくことです。

私たちは、被害に合われた方々、虐待や被害の対象となった方々などに寄り添い、公正な対処が施されるべく全力で取り組みます。私たちの活動に関わる全ての人々の安全と保護に努めることを約束します。そしてそのために団体の組織改革に具体的に取り組むことはもとより、業界全体として取り組む必要がある事柄について各国政府、規制当局、女性の権利に取り組む団体などと連携、協働しながらこの喫緊の課題に徹底して取り組んでいくことを約束します。

オックスファム・インターナショナル事務局長 ウィニー・ビヤニマ


「アクション・プラン」

ハイチでの一件に関する報道を皮切りに性的搾取・ハラスメントなどに関するオックスファム職員の問題行為が指摘されてきました。それらを受け、この1週間でオックスファムは、いくつかの対応策を提起し、その一部はすでに実施されています。この「アクション・プラン」は、それらの情報の整理し公開することで、透明性の向上を期待するものです。「アクション・プラン」の目的は、オックスファム全体を通して、包括的かつ迅速な対応とアカウンタビリティを確保し、本質的で持続的な組織改革を達成することにあります。

「アクション・プラン」の目標は、オックスファム全体を通して、あらゆる形の搾取、虐待、ハラスメント行為、またそれを許す組織文化と諸制度に必要な変革をもたらし、私たちがともに活動する人々を守り、虐待や被害の対象となった方々に対し公正な対処を施すことです。

「アクション・プラン」は、具体的な施策の実施を公約することで透明性とアカウンタビリティの確保を目指します。また、オックスファム全体を通した組織制度、慣行、文化を徹底的に見直し変革することに主眼をおきます。その第一歩として団体の価値規範の遵守と人権保護(セーフガード)を目的とした専任の常設チームの強化し、ジェンダートレーニングとサポート体制を強化するため、予算を増加します。また、今後の予防に向けて、性的搾取やハラスメント行為によって解雇となった職員の情報が業界内で周知共有されるような体制を確保し、より厳格な採用・審査プロセスの実現へ向けて、緊急人道支援・開発業界の関係者と協調しながら取り組むことを約束します。

  1. オックスファムから独立した、性的不正行為、アカウンタビリティと組織文化変革のための「ハイレベル委員会」を任命します。
    オックスファムは、この間オックスファムに対して向けられている非難から逃れることはできず、またすべきではないと考えます。「ハイレベル委員会」は、世界各地の女性リーダーによって構成され、オックスファムから独立した形で活動します。「ハイレベル委員会」の調査の範囲は、オックスファム・インターナショナルの理事会との協議の下、委員長によって決められます。「ハイレベル委員会」は過去ならびに現在の案件、制度、慣行と文化を調査評価するために必要な全権限を有することになります。「ハイレベル委員会」は、性的不正行為、セクハラ、パワハラに関する被害の訴え、批判や疑惑が向けられた事案についての聞き取りも実施します。過去に遡り、包括的な記録をとりまとめ、その報告書は一般公開するものとします。「ハイレベル委員会」の助言に沿って、オックスファムは、改革に着手します。

  2. オックスファムとして、政府、規制当局を含む全ての関連当局への全面協力を約束します。
    虐待や被害の対象となった方々への公正な対処と再発防止へ向けて、関連当局への全面協力をあらためて約束するとともに、透明性の確保についてもさらなる努力を約束します。関連当局より開示を求められたものについてはもちろんのこと、主体的かつ積極的な情報の開示に努めます。このことにより、透明性確保の約束を実行するとともに、オックスファム内の制度やプロセスについて、関連当局の信頼回復に努めます。

  3. 過去の案件を見直し、被害に合われた方々や問題行為を見聞きした方々による証言を積極的に呼び掛けます。
    オックスファム職員による問題行為によって影響を受けた(受けている)方々について、そうした事案が適切に対処されたかについて今一度見直し、その結果、適切な対処がなかったと感じる場合には、その訴えを行う機会を確保したいと考えます。仮に十分かつ適切な対処がなされなかった場合、オックスファムは、自身の掲げる価値規範を守り、可能な限り対応を行うことを約束します。結果として、現職員に対する処分が行われることもありえます。私たちは、オックスファムの活動に関わる全てのスタッフ、ボランティア、パートナーそして受益者がこうした訴えを起こすことが、なんら制裁を受けることなく可能であり、積極的に奨励されることを周知していきます。内部通報制度が団体内外のステークホルダーによって利用可能な形で効果的に機能するために必要な予算を直ちに、そして長期的に確保します。

  4. 団体の価値規範の遵守と人権保護(セーフガード)制度強化のための予算を増加します。
    オックスファム全体を通して、これまで団体の価値規範の遵守と人権保護を確保するための制度について十分な予算を充ててこなかったと考えます。制度強化のための予算増加と担当職員の補強を行い、オックスファムの活動に関わる世界中の全ての人の安全と保護に努めます。また、ジェンダートレーニングと支援についても、オックスファム全体を通して、その強化を行います。これには、長期開発支援事業や緊急人道支援におけるジェンダー専門家のさらなる採用と配置を含みます。

  5. 内部プロセスの強化に取り組みます。
    内部プロセスの改善を目的にいくつかの施策がすでに実施されています。これには、性的不正行為など、団体の価値規範の反則者に対し、団体として正式な推薦が行われないことを確保するためのデーターベースの整備が含まれます。また、採用プロセスにおける審査基準の強化、団体の価値規範の遵守と人権保護へのコミットメントをマネージャー職の評価項目に組み込むこと、団体の価値規範と行動規範を周知徹底するための全ての職員を対象とした(再)研修の実施、セーフガード制度の強化を含みます。オックスファムに加盟する全てのアフィリエイト(20団体)に、研修を受けたセーフガード担当者を置き、オックスファム主催の主要なイベントに関してもセーフガード担当を配置します。また、違法行為などの疑いが生じた場合に、しかるべき関係当局への通報・情報共有が行われる手続き上のシステムの機能を再確認します。

  6. あらゆる形のハラスメント、虐待、搾取を徹底して許さない(zero tolerance)組織文化の醸成に努めます。
    ハラスメント、虐待、搾取を許さないための組織文化の醸成に引き続き取り組むと同時に、業界全体を通してこうした取組みが前進するために尽力することを約束します。この取組みにおいては、必要な外部機関の協力を積極的に得ることも含みます。

  7. 性的虐待、身体的虐待、感情的虐待をなくすため、業界全体と連携しながら取り組むことを約束します。
    オックスファムが個別団体としてできることに加えて、業界を通しての取組みが必要であるという認識の下、開発援助業界全体と協働することを約束します。これには、性的搾取やハラスメント行為によって解雇となった職員の情報が業界内で周知共有されるような体制を確保することを含みます。国際NGOによる連携した取り組みに積極的に参加し、貢献します。国連機関、国際市民社会センター(International Civil Society Centre)を含むNGOのネットワークやプラットフォームと協働し、NGO業界における具体的な取組み合意へ向けて尽力します。具体的には、英国のNGOであるBONDを中心に進められている「人道支援パスポート」の実現や国連人道問題調整事務所(UN OCHA)など責任ある機関の下に置かれる「対反則者システム」の確立などへ向けたイニシアティブを全面的に支援していきます。

  8. 業界内の他団体やパートナー団体、特に女性の権利に取り組む団体との積極的な協働をおこないます。
    私たちは、パートナー団体や他団体に主体的に働きかけ、組織の改善のための助言を求め、信頼回復に努めることを約束します。また特に、女性団体や、性的搾取や虐待の予防(PSEA / Prevention of Sexual Exploitation and Abuse)に取り組む団体に主体的に働きかけ、彼らからの質問に答え、彼らの見解や懸念に耳を傾け、オックスファムの取り組みが彼らの知見と専門性に適ったものとなることに努めます。世界の各地域で女性の権利に取り組む団体、政府やその他のステークホルダーとの協議の場を積極的に設けていきます。

  9. 一般の方々の声に耳を傾けます。
    公開イベントやオンラインでのディスカッションの場を設けることを通して、一般の方々からの声に耳を傾ける機会を積極的に設けていきます。こうしたコミュニケーションが双方向のものであること、寄せられる懸念の声に応える形で対応策が取られ、組織が学び、自らが変わることに徹底して取り組みます。

  10. 女性の権利とジェンダー公正をオックスファムの活動の柱として再確認し、取組みを強化します。
    女性の権利、そしてジェンダー公正をオックスファムの活動に中心に据えることを再確認します。組織としてまだまだ学ぶことがあることを自覚した上で、貧困に苦しむ女性が直面する不公正に取り組むため、アドボカシーやキャンペーン事業、長期開発支援・緊急人道支援事業への投資を強化していきます。これには、女性への暴力を許す社会規範に対して声を上げること、女性を貧困に留めてしまう権力の制度的な不均衡を正すための取り組み、ジェンダーに起因するあらゆる形の不公正をなくすため、女性の権利に取り組む団体などと協働することを含みます。

以上


お問合せ先:
(特活)オックスファム・ジャパン 03-3834-1556 / media@@@oxfam.jp
@を1つにして送信してください

オックスファムは、世界90カ国以上で活動する国際協力団体です。
オックスファム・ジャパン: http://oxfam.jp/
オックスファム・インターナショナル: http://www.oxfam.org/

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