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【COP16】「カンクン合意」で息を吹き返した国連気候変動交渉

「カンクン合意」で息を吹き返した国連気候変動交渉
次の課題は早急かつ具体的な行動

京都議定書の第二約束期間の合意へ向けた道が残される内容となった「カンクン合意」の採択で、国連気候変動交渉は、生命維持装置からどうにか切り離された状態にまで回復したといえます。「カンクン合意」では、「緑の気候基金」の設立が明記され、より高い削減目標を採択するには至らなかったものの、その方向へ向けて議論をする道筋が示され、昨年のコペンハーゲン会議で合意することができなかった新たな気候変動枠組体制に向けて世界は近づきました。

「緑の気候基金」の運営委員会は、途上国の意見が反映される仕組みとなることが明らかになりました。これは、気候変動の影響に対して最も脆弱な立場にある人々の命を救う基金運営を実現するためには必要不可欠なことです。基金を通して適応資金が流れることで、現在大幅に不足している適応資金がそれを必要としている脆弱なコミュニティに届けられることが必要です。

一方で、コペンハーゲンにおいて示された削減目標は最低限のレベルに留まりました。最新科学によって示されるデータによりこうした削減目標が引き上げられる余地は残されました。気候変動による壊滅的な影響を回避するためにも、これら削減目標が引き上げられ、排出削減が実際に実現されるための遵守規定が形作られることが、急がれる今後の課題です。

オックスファム・インターナショナル事務局長 ジェレミー・ホッブズ
「交渉担当者によって、国連の気候変動交渉は息を吹き返し、回復へ向けてその一歩を踏み出しました。今回の合意は、国連がこのような国際交渉の場としてなお有効であることを示しています。気候変動の影響と今向き合う何百万人もの貧しい人々に対し、世界は行動するという希望がもたらされました。」

「気候変動は、人間の命に関わる問題です。この成果を足場としたさらなる前進が必要です。気候変動の影響への対応は、脆弱な立場にある人々にとって、緊急性を必要とする今日明日の問題です。「緑の気候基金」がその機能を果たすためにも、長期資金の確保が急がれます。」


「緑の気候基金」運営のための長期資金の確保など、残された課題は多くあります。船舶・航空機燃料への課税は、貧困国における気候変動対策の新たな資金源となりうるにも関わらず、今回の合意の機会は見過ごされてしまいました。これに関しては、来年の交渉で早急に議論を再開し合意する必要があります。基金運営は、気候変動の影響を最も受け、資金を必要としている女性のニーズや視点を反映するものでなくてはなりません。

こうした側面における交渉を世界的合意に向けて前進させるためにも、政治的意思を新たにすることが必要とされています。合意が最も困難とされる課題は、残されたままです。各国政府は、この脅威に対して力をあわせて取り組まなければ、脆弱な立場に置かれた全ての人々が安心できる未来は訪れないことに気づかなくてはなりません。緊急に必要とされている大幅な排出量削減に取り組み、未来へ向けてより志の高いビジョンを描くことができるか否かが私たちに課されている課題なのです。

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森下麻衣子 (アドボカシー・オフィサー)03-3834-1556 / maiko@oxfam.jp

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