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【プレスリリース】 G8: 会計操作で貧困はなくせない

G8: 会計操作で貧困はなくせない

国際開発支援団体オックスファムは本日、声明を発表し、G8が途上国に対する援助公約を果たしていないどころか、その事実を会計操作で隠そうとしていると批判しました。

G8が発表する予定のドーヴィル・アカウンタビリティ報告書においてG8は、年間ODA総額を500億ドル増額するとした公約に対して490億ドルまで達成できていると主張しています。しかし、公式な援助実績を管理するOECDの計算によると、G8の公約達成度は310億ドルに留まっています。アフリカ向け援助を250億ドル増額するとした公約に対しては、実際に達成されたのは110億ドルに過ぎません。

オックスファム スポークスパーソン エマ・シーリー
「G8は約束を守らずに、会計操作で不作為を隠そうとしています。これをアカウンタビリティ報告書と呼ぶことはできません。G8にとって恥ずべき隠ぺい行為であり、世界の最貧層の人々に対する侮辱です」

実際の公約未達成額は報告書が言う10億ドルではなく、190億ドルです。この額はG8の年間軍事予算のわずか7日分、G8の国民総所得(GNI)総計の0.06%に過ぎません。このような微少な貢献を行わないことで、G8は自らも達成を誓った国連のミレニアム開発目標の達成を遅らせています。

「G8が約束を守っていたら、これまでに世界のすべての子どもたちに就学機会を与え、アフリカで80万人の助産師を雇用し、マラリア対策の蚊帳を100万個配給することができたはずです。G8の不作為は、このような現実のコストを引き起こしているのです」(シーリー)

イタリア、ドイツ、フランス、日本はすべて、援助公約を守れていません。このうち最も成績が悪いのはイタリアで、国民総所得の0.15%しか援助に充てず、国連目標である0.7%に対して、G8の中でも最も遠い位置にあります。同国の2010年の援助実績はわずか23億ドルで、これは同国の政府官庁が使う公用車やその運転手に支払っている金額の半分程度に過ぎません。ドイツも公約達成には程遠く、今年のG8とG20の議長国であるフランスも、昨年援助を増額したものの、公約達成には至っていません。英国は2010年までに果たすとした公約をほぼ達成しており、2013年までにGNI比0.7%に達するとした目標達成にも至る勢いです。米国は公約を達成し、カナダもほぼ達成していますが、両国の場合、公約そのものが小さかったことに留意する必要があります。

今年のアカウンタビリティ報告書は、開発援助総額のほかに、農業と保健医療に焦点を充てています。しかし、これらの部門に対する支援の具体的情報がないために、その量と質についてしっかりとした分析を行うことができなくなっています。2009年のラクイラ・サミットでG8は、前年の食料価格高騰を受けて、220億ドルの援助を農業生産強化を目的に拠出すること、特に小規模農家と女性に焦点を当てること、被援助国・地域主導の農業戦略の実施を支援することを約束しました。新たな食料危機に直面している今年のアカウンタビリティ報告書でG8は、ラクイラ公約のうち半分ほどの拠出が予定されているとしています。しかし、この援助の対象国、使途、小規模食料生産者のニーズを満たすうえで果たした効果については、ほとんど情報がありません。

「2年前にG8が自らの説明責任と透明性を向上すると約束したとき、私たちは歓迎しました。しかしこのようなまやかし行為は、到底、世界の市民の指導者たちに対する期待に応えるものとは言えません。」

以上


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