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貧困を生み出す状況を変えるために活動する国際協力団体です。

〜気温の4℃上昇回避のために〜


コペンハーゲン: オックスファム・インターナショナル プレスリリース

〜気温の4℃上昇回避のために〜
求められる国連気候変動交渉の抜本的改革:
強力な指導力、工程表、交渉地の固定化

国際開発支援団体オックスファムは本日声明を発表し、2010年に気候変動対策の実行力のある協定に合意し、コペンハーゲンで起きた混乱を二度と起こさないためには、交渉のあり方自体を大幅に刷新する必要があると訴えました。

オックスファムは、本日新たに発表した報告書「Climate Shame(気候の恥)」中で、COP15の顛末を検証し、特にこれが世界の最貧層にもたらす影響について分析しています。

コペンハーゲンでは余りにも多くの問題が未解決のまま残りましたが、2010年12月にメキシコで予定されているCOP16 の前に開催が決まっている会議は2つしかありません。それまでに、気候変動の影響で命を落とす人の数は約15万に、移住を余儀なくされる人の数は100万に上ることが見込まれます。

アントニオ・ヒル オックスファム・インターナショナル気候変動アドバイザー
「コペンハーゲン協定は失望すべき内容でしたが、同時に、人類共通の未来を追求するための国際交渉のあり方として、これまでのような瀬戸際政策と国益追求に基づくアプローチは目的に合致せず、たいへん危険であるということも明示しています」

「通常の政治的アプローチでは余りにもリスクが高すぎます。いますぐに、現行の交渉スタイルの短所を克服するための行動に出て、失われた時間を取り戻し、必要な決定力と切迫性を持って気候変動対策に打って出なければなりません。コペンハーゲンの二の舞は許されないのです」

報告書は世界の指導者たちに対して、現在の交渉の行き詰まりを打開し、交渉団の再活性化を促すべく関与するよう呼びかけています。そのために、今からCOP16までの間にもっと頻繁に閣僚会合を開き、それぞれの会議で成し遂げられるべきことについて提示すること、参加閣僚たちは合意が交わされるまで会場にとどまるよう時間的余裕を持っておくことなどを求めています。さらに、気候変動に関する科学は最新のデータを公表し、将来の合意が必要な気候変動対策を盛り込めるようにすること、さらには、貿易交渉の拠点がジュネーブ(WTO)にあるように、気候変動交渉の「本拠地」を設けることで、進捗が妨げられることがないようにすることも、提案しています。また、主要国に対して交渉に参加するキャパシティも絶対的に不足している後発開発途上国が、交渉の末に満足できる合意内容を勝ち取れるよう、さらなる支援を提供すべきともしています。

オックスファムは、コペンハーゲン協定はいくつかの抜け穴を有している一方内容について乏しいため、2020年時点での先進国の温室効果ガス排出量が1990年レベルよりも高くなってしまい、壊滅的な気候変動を避けるための気温上昇上限とされている2℃を上回り、4℃にまで到達する危険性をはらんでいることを指摘しています。なによりも、気温上昇を2℃未満に抑えるための排出削減目標を盛り込んでいないという欠陥があります。

さらなる懸念として、オックスファムは、コペンハーゲンで示された貧困国向けの年間1000億ドルの気候変動対策資金が、既存のODA公約額で賄われる可能性が高いことを指摘しています。さらにオックスファムは、この1000億ドルという額自体が、必要額の半分にすぎないものであり、また財源を公的資金以外に求める分、必要な時に必要な人に届けられないものになってしまうということを指摘しています。そしてコペンハーゲン協定には、今後の交渉が法的拘束力を持った合意を目指すという規定がなされていません。

オックスファムのグローバル親善大使でもあるデスモンド・ツツ大司教はコペンハーゲンで各国指導者と会いましたが、次のように訴えています。
「コペンハーゲンの政治プロセスが衡平で野心的な、拘束力を伴う協定を結ぶことに失敗したことは、大変痛ましいことです。より高度な目的志向が求められていたにもかかわらず、私たちの政治指導者たちはその課題を克服することができませんでした。私たちは、未来を見据えなければなりません。指導者たちは再度集結し、学び合い、コペンハーゲンが人類全体の失敗にならないよう、過ちの穴埋めをしなければなりません」

報告書「Climate Shame」は以下よりダウンロードいただけます。
http://www.oxfam.org.uk/resources/policy/climate_change/climate-shame-copenhagen-reactive.html

本件に関するお問い合わせは、以下までお願いいたします。
Lucy Brinicombe +1865 472192 / +7786 110054 / lbrinicombe@oxfam.org.uk
Jonaid Jilani, +1865 472193 / +44 7810 181514 / jjilani@oxfam.org.uk
山田太雲 03-3834-1556 / takumo@oxfam.jp

写真、動画、現地ストーリー:
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よりダウンロードいただけます。

COP15におけるオックスファムの活動や資料:
http://www.oxfam.org/en/oxfam-in-copenhagen

オックスファムは、tcktcktckキャンペーンのメンバーです。tcktcktckは世界の環境や開発問題 に携わるNGO、宗教者組織、若者グループ、労働組合からなる連合体で、コペンハーゲンでの国連気候変動会議(COP15)で公平で野心的な、拘束力を持った合意の妥結を求めています。(tck tck tck = 時計の針が進む音を表す)

カテゴリ:プレスリリース
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