オックスファムは、世界90カ国以上で貧困を克服しようとする人々を支援し、
貧困を生み出す状況を変えるために活動する国際協力団体です。

インド洪水緊急支援報告

2008年8月のインド・ビハール州の洪水発生時には日本の皆様から多くのご寄付を頂き、その他世界各地からのご寄付や助成金で約1.5億円規模の緊急支援を、約22,000世帯に対して行うことができました。洪水直後から同年12月25日まで行われた活動についてご報告をさせていただきます。

■ 被害状況:数百万人が家を失う
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2008年8月18日、コシ川上流のネパール側の堤防が豪雨により決壊し、インド・ビハール州の村々をまたたく間に飲み込みました。その結果、270万人以上が家を離れ、うち100万人以上が道沿いや空き地に急遽設けられた150箇所の避難キャンプに身を寄せました。安全な水が手に入らない人々は何千人にも上り、感染症などの影響が懸念されていました。避難した人の70%は子ども、女性、お年寄りでした。

現地レポート「ルクサナさんのストーリー」はこちら

■ オックスファムの緊急支援
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オックスファムは洪水直後から、現地パートナー団体と共に緊急支援活動を始め、取り残された人びとの救助活動を行うほか、水の浄化セットやバケツ、防水シート、シェルターシートなどを特に被害の深刻なスパウル県で配布しました。洪水発生の1週間後に複数の避難キャンプと村での調査を行い、食料、シェルター、衛生的な環境の確保、そして家を追われた人の安全がもっとも大きな課題であることがわかり、支援対象地域を、スパウル県の5つの避難キャンプと8つの村に広げました。また、洪水によって農作物を失った村の人たち自ら、手押しポンプ、排水管とトイレの設置を行い、現金収入を得る機会につながりました。全体で、避難キャンプにいる18,674世帯と、8つの村の20,000世帯が支援を受けました。 オックスファムは、支援活動を通じてビハール州政府やそのほかの支援団体と連携を図りました。プログラムが終了した2008年12月5日現在で、2つのキャンプがまだ残っていましたが、今後の管理のために、すべての設備を現地政府に引き渡しました。

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【食料支援】
洪水により、この地域の村に蓄えられていた穀物は失われました。オックスファムは現地パートナー団体を通じて約2ヶ月間、調理せずに食べられるお米やサトゥ(現地で食べられるパンのようなもの)等を、避難キャンプを中心に22,064世帯に届け、被災した人びとが十分な食事を得られるようにしました。



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【シェルター支援】
家を失った人びとは、竹とサリーで間に合わせのシェルターを作りましたが、これでは雨風を十分防げず、寒さから風邪や肺炎にかかる人たちが出始めました。オックスファムでは、18,245 世帯にテントを作るために必要な資材を配布し、毛布も4万枚配られました。




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【水と衛生設備の支援】
村の井戸がダメージを受け、洪水によってあふれている水を飲まざるを得ず、多くの人が下痢などの病気に悩まされました。安全な飲み水を速やかに提供するために、4つのキャンプで109の手押しポンプ式井戸を急遽設置し、人々が村に戻り始めてからも村の人たちとともに1097の手押しポンプ式井戸を復旧させ、新たに179の井戸を設置しました。



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また、この地域では、野外での排泄習慣が一般的であったため、女性たちのプライバシーも考慮した設計で、255のトイレと、266の水浴び場が作られました。村々でも特に女性たちから、トイレの設置が強く求められ、3つの村の計9区画において、地元の竹などを使ったトイレの設置方法をオックスファムが指導し、村人たちの手で878箇所のトイレが作られました。


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【衛生知識の普及】
26,716世帯にせっけん、バケツ、手桶、生理用布ナプキンなどの衛生キットが配られ、トレーニングを受けた243人のボランティアがキャンプや村で衛生知識の普及に努めました。演劇や絵などを使った催しや家庭訪問、子どもたちを対象としたゲームを交えた衛生教育セッションなどが多数行われました。



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避難キャンプでは、キャンプに身を寄せている人びとが自らボランティア・スタッフとして訓練を受け、衛生に関する情報を普及する役を担っています。
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活動:緊急人道支援
分野:防災
国:インド