オックスファムは、世界90カ国以上で貧困を克服しようとする人々を支援し、
貧困を生み出す状況を変えるために活動する国際協力団体です。

日本(東北)

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岩手県・宮古市の仮設店舗 ©Renge Jibu / Oxfam Japan

*オックスファム・ジャパンによる被災地の女性支援の活動は2014年度をもって終了しました。2015年度からはオックスファム・トレイルウォーカー東北を通じて、形を変えて東北と共に歩み続けて参ります。

オックスファム・ジャパンは、世界各地の支援経験から、災害前から存在する社会の矛盾が、災害後に極端な形で現れるということを学びました。そのひとつが「女性ならでは」の困難さでした。災害後、避難所でのプライバシーの無さ、増大する家事労働や家族のケア等、多くの負担が女性たちの肩にのしかかります。そのため、2014年度まで、全般的に手薄だった女性の支援に集中して取り組みました。

オックスファム・ジャパンの活動

オックスファム・ジャパンは、東日本大震災後、こうした通常の支援が行き届きにくい女性の支援:被災地の女性のためのホットラインの開設、助産師による妊産婦のカウンセリング、シングルマザーやDV被害当事者のサポート等、それぞれの分野で活躍する日本のパートナー団体を通じて実施しました。

とくに、シングルマザーの雇用・生活環境は、震災にかかわらず、非常に厳しく、貧困率は50%を超えています。東日本大震災で被災したシングルマザー、震災をきっかけに死別・離別してシングルマザーになった方、そうしたら方々への行政の支援は手厚いとはいえませんでした。震災から3年が経っても、生活が安定せず、生活・雇用・住居だけでなく、子供たちの将来に関しても様々な課題に直面していました。 そのような中で、オックスファム・ジャパンはパートナー団体と共にシングルマザーの就業支援、共助グループの立ち上げと個別サポート集中的に行いました。

さらに、女性の起業支援、男女共同参画の視点に基づく防災研修の実施、DV・性暴力被害当事者への支援員養成、調査と政策提言を実施しました。活動の一覧はこちらをご覧ください(PDFファイル)。

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オックスファムの事業を通して作成された「女性と災害」関連資料


オンライン記事
経済ジャーナリストの治部れんげ氏がオックスファムのパートナー団体や関係者の取材を
通して見えてきた被災地やジェンダーの課題と解決への糸口が示されています
(記事タイトルをクリックすると記事が新規タブで開きます)
テーマ 記事タイトル 発行年月日 媒体
就業支援 安倍首相、「シングルマザー特区」が必要です!
納税者も納得する新しい支援のかたちとは
2015/3/15 東洋経済オンライン
就業支援 「シングルマザーの貧困解決」ひとつの道筋
革新的な取り組みが岩手にあった!
2015/3/13 東洋経済オンライン
若年女性 【東日本大震災から4年】10~20代の被災した女性たちに起こっていたこと
聞き取り報告書「Tohoku Girls' Voices」から聞こえたリアルな声
2015/3/11 日経ウーマンオンライン
若年女性 【連載・第3回】援交少女「本当は親に抱きしめてほしい」~若年女性の"見えない傷"と「レジリエンス」
2015/3/4 Yahoo!ニュース
若年女性 【連載・第2回】女の子は「アンケート」に本音を書かない~若年女性の"見えない傷"と「レジリエンス」
2015/3/3 Yahoo!ニュース
若年女性 【連載・第1回】震災報道で気づいた「放置される性虐待」~若年女性の"見えない傷"と「レジリエンス」
2015/3/2 Yahoo!ニュース
女性の活躍 「個人的なことは政治的である」ということへの気付き(有料記事)
*宮古市の女性グループ「あじさいの会」が取り上げられています。
2015/1/13 日経デュアル
起業支援 「政治家は農家の親友を持ってほしい」 行政との交渉4年、農業を続けるために前代未聞の「りんご畑カフェ」を開いた4児の母が語る 2014/12/31 現代ビジネス
ひとり親 父子家庭のパパは最後の最後までSOSを出さない 2014/12/11 日経デュアル
起業支援 「グローバルやんちゃ夫」が作る"最高の会社"
~「従業員は家族」経営でも利益を出す、夫婦の戦略~
2014/11/13 東洋経済
オンライン
起業支援 「畑を守りたくて」ハーブで起業した農家・長男のお嫁さん
-数々の困難を乗り越えた準備期間20年の軌跡
2014/10/22 現代ビジネス
起業支援 「マスコミも行政も、起業家の邪魔をしちゃあいけません」
高い事業継続率を生みだす盛岡の「企業世話人」
2014/10/5 現代ビジネス
起業支援 自己肯定感が低い「農家の嫁」に逃げ道を!
「女性が輝く社会」最後の砦に挑む東北起業支援の現場
2014/9/29 現代ビジネス
ひとり親 働くシングルマザーのリアル 地方都市で暮らす 2014/9/22 日経デュアル
防災 東日本大震災では3000人の関連死が!
「国土強靭化」に欠けている「レジリエンス」という視点
2014/7/14 現代ビジネス
ひとり親 ひとり親家庭の悩みは、収入の低さと時間のなさ 2014/7/4 日経デュアル
ひとり親 母の日を前に被災地シングルマザーの体験談を
読んだら、都会の問題と「つながっている」と思いました
2014/5/10 Yahooニュース

報告書・事例集
テーマ 資料タイトル・内容 発行年 協力団体等
起業支援 東日本大震災
「災害・復興時における女性と子どもへの暴力」
[PDF:1.61MB]

巻末資料:「災害・復興時における女性と子どもへの暴力」に関する調査 記入用紙

オックスファムが支援した政策提言グループ「東日本大震災女性支援ネットワーク」の調査チームによる調査報告書です。
本調査は「東日本大震災に関連して発生したと思われる女性と子どもへの暴力」に関するものです。女性に対する暴力問題に取り組んできた国内外の研究者が手がけたものです。調査は2011年10月から2012年12月までの間に行われ、有効回答82を得ました。被害と加害が報告されたのは岩手県、宮城県、福島県に加えて、被災した女性が避難した先も含まれました。女性や女児だけでなく男児からも被害が報告されました。DV(夫・交際相手による暴力)の場合、加害者のほとんどは夫や元夫ですが、DV以外の性暴力は、加害者が避難所住人やリーダー、ボランティアということも。暴力がふるわれた場所は、自宅や避難所という回答が多く、避難所で起きた強姦未遂の事例も報告されています。
1995年の阪神・淡路大震災直後にも、避難所や仮設住宅で女性や子どもへの性暴力がありました。震災から1年経った頃、被害体験を語ったある女性に、別の女性が「警察に訴えたの?」と尋ねたると被害者は「そこでしか生きていけない時に、誰にそれを語れと言うのですか?」と答えたそうです。20年前と何が変わって何が変わっていないのか。被害を少しでも減らすため、まずは実態を知るため、本報告書をお読みください。
2013年12月発行、2015年1月改訂 執筆
東日本大震災女性支援ネットワーク(2014年3月に解散)
調査チーム
起業支援 女性の起業、決め手は自己決定力
~東北の復興支援現場から学ぶ~ [PDF:572KB]


オックスファムが2012年度から支援している事業の
評価報告書です。
災害後は、男性に比べて女性の方が雇用回復に時間がかかります。 中央政府は土木工事のような即効性のある雇用創出策を打ち出しますが、 そのほとんどは「男性向け」。また、
近年は「社会的起業家支援」を謳った施策もありますが、 家事・育児・介護など家庭内でケア責任を担う女性に対する特別な配慮は見られません。
本報告書は、岩手県と宮城県にある2つの団体が行った「女性向けの」起業支援を分析したものです。 各団体の起業講座
などの受講生の受講後の行動に着目し、成功事例とそれ以外を比較することで、 女性の起業の決定要因を分析しました。その結果、起業しやすい女性は(1)明確な目的意識があり、 (2)自分で決断を下し行動に移す能力があり、(3)ケア責任を一人で背負っている状態ではないことが分かりました。 とりわけ(2)については、これまでの起業支援政策に欠けていた、自己肯定感獲得・回復の必要性と 効果を示す重要な示唆を含んでいます。
2014年 執筆(評価報告)
ジェンダーアクション・プラットフォーム

事業実施
もりおか女性センター
みやぎジョネット
就労支援 シングルマザーの就労支援、急がば回れが有効
~NPO法人インクルいわての成果に学ぶ~ [PDF:1312KB]


オックスファムが2012年度に支援した事業の評価報告書
です。
岩手県内のひとり親家庭の母親の就業率は85.5%。 現在、
仕事をしていないシングルマザーの多くは、県が実施する様々な公的な就業支援事業のことを知らず、 また、知っていても行動を起こす気力・体力がない状況におかれています。これまで、シングルマザーの就労支援は、 パソコンなどビジネススキルを習得させた後はハローワークに連れて行く...という男性失業者と変わらない内容でした。 一方、インクル
いわては、スキル取得支援に留まらない包括的な支援を行い、成果を上げています。 本報告書はその事業内容を評価・分析したものです。インクルいわての事業は、生活支援・
就労支援・子ども支援の 3つを組み合わせた複合的なモデル
です。例えば、研修そのものを「実務経験」と位置づけ、
雇用契約を結んで時給で給与を支払います。 これは、お金を稼ぐことによる自信の回復につながるうえ、履歴書に書ける経験になる利点があります。 また、研修生ひとりひとりに
パーソナル・サポーターがつき、保育所、住居、子育てなど
生活全般に寄り添った相談ができるのも特徴です。 現在、
参加登録者は6名と数は多くないものの、同様の支援モデルが全国に広がることで実効性のあるシングルマザー支援がなされることが 期待されます。
2013年 執筆(活動報告)
(特活)インクルいわて

執筆(評価報告)
ジェンダーアクション・プラットフォーム

事業実施
(特活)インクルいわて
防災 こんな支援が欲しかった!~現場に学ぶ、
 女性と多様なニーズに配慮した災害支援事例集

日本語版 ①(~P20) [PDF:2849KB] 
日本語版 ②(P21~) [PDF:2078KB]
英語版 ①(~P19) [PDF:1602KB] 
英語版 ②(P20~P41) [PDF:690KB] 
英語版 ③(P42~) [PDF:1139KB]

オックスファムが設立と運営を支援した、アドボカシー
グループ「東日本大震災女性支援ネットワーク(-2014年3月に解散-)」が作成した資料です。
発災直後からの時期別、また行政や地元団体、支援団体、
ボランティアなど支援の担い手別に事例をまとめています。 どのような場面で、どなたに参考にしていただく例かの目安を添えて紹介していますので、 ご自分の関心のあるページからお読みいただくことができます。専門性をもたない方でも、ある程度の配慮をすれば、 被災した人たちひとりひとりを大切にし、支援者やボランティア自身も気持ちよく活動することができます。 この冊子を、東日本大震災の復興支援現場ではもちろん、地域の防災計画の見直しや、日常の防災活動などで、 多くのみなさまにご活用いただければ幸いです(東日本大震災女性支援ネットワーク ウェブサイトより)。
2012年 執筆
東日本大震災女性支援ネットワーク