オックスファムは、世界90カ国以上で貧困を克服しようとする人々を支援し、
貧困を生み出す状況を変えるために活動する国際協力団体です。

パラダイス文書:各国政府が今なすべき5つのこと

昨年のパナマ文書に続いて新たに公開された「パラダイス文書」。またしても大企業、著名人、政治家によるタックスヘイブン(租税回避地)の利用が明らかになりました。

オックスファムは、「パラダイス文書」の公開を受けて、タックスヘイブン対策として各国政府がなすべき5つのことを提言したペーパー「スキャンダルに終わりを」を発表しました。

過剰な節税対策、また資金洗浄の温床としての機能が問題視されるタックスヘイブンですが、国際的な対策も徹底された内容とは言えず、法的な抜け穴が残されている状態です。租税回避が行われることによって、各国政府は、本来の税収入を確保できずにいます。税収入の減少は、公的資金による教育、保健医療サービスの量的減少や質的低下につながり、格差拡大の要因となります。一部大企業や富裕層によるタックスヘイブンの利用、その結果としての各国政府の税収減のツケを払わされるのは、一般市民であり、最も貧しい人々なのです。

租税回避問題への対策として政府が今なすべきは、次の5つの対策です。

1. タックスヘイブンをなくす
明確な基準に基づいてタックスヘイブンをリスト化。タックスヘイブンの利用に対しては、制裁措置を含む厳格な対応で対処する。

2. 企業の納税状況に関する情報開示を進める
多国籍企業が事業展開する各国において国別報告書(CBCR)を開示するよう義務付ける。国際開発機関については、国別報告書の開示をはじめとして、責任ある税方針を導入している企業にのみ投融資を行う。

3. 富裕層の納税状況に関する情報開示を進める
資産保有(ペーパー・カンパニー、銀行口座、財団、信託基金、不動産など)からの利益(資産性所得)を得ている個人の情報を一元化し、一般公開する。途上国を含むすべての国の金融機関の金融口座情報と資産性所得に関する自動的情報交換を実施。

4. より対等な租税条約の実現
租税条約の内容が途上国の税基盤を搾取するようなものとしない。ドナー国政府ならびに国際金融機関による国際協力事業に関する合意が途上国の税基盤を搾取するようなものとしない。

5. 税制度改革を先導する
すべての国の公益に資する税制度を実現するような、新たな形の税制度改革を進める。すべての国の対等な参加の下、税に関する国際協調を牽引するグローバルな税の機関を設立する。

ペーパー本文(英文)はこちらよりご覧いただけます。
オックスファム・ブリーフィングノート「スキャンダルに終わりを」
Oxfam Briefing Note "STOPPING THE SCANDALS - Five ways governments can end tax avoidance" NOVEMBER 2017

活動:調査提言(アドボカシー)
分野:ODAと開発資金 ,報告書・提言書 ,格差・不平等
国: