オックスファムは、世界90カ国以上で貧困を克服しようとする人々を支援し、
貧困を生み出す状況を変えるために活動する国際協力団体です。

持続可能な開発に向けて:官民連携における開発資金のあり方

2015年9月の国連での合意へ向けて、持続可能な開発目標(SDGs)に関する交渉が現在継続中です。SDGs達成には、多額の資金が必要とされています。各国政府は、この資金を調達するために、企業との連携や民間部門からの貢献を最大化するための方策を模索し続けています。
オックスファムは、複数のNGO団体と共同で、新たな官民連携の時代における開発資金のあり方に関する提言書を発表しました。

国際協力における官民連携は長い間実施されてきましたが、昨今その重要性とあり方は大きく変容しています。2000年に合意されたミレニアム開発目標(MDGs)をめぐっては、いかに公的資金を確保できるかの議論が中心でした。一方で、SDGsの文脈では、その議論の幅は格段に広く、民間資金と公的資金のベストミックス、国内における歳入の確保や、税や貿易をめぐる仕組みの転換など、多岐に渡っています。

持続可能な発展のためには、政府開発援助(ODA)をはじめとして、国際的な公的資金の役割が引き続き重要であることは間違いありません。であるからこそ、公的資金が民間資金の呼び水として活用される場合、その民間資金が持続可能な開発目標に確実に貢献するようにしなければなりません。

資金を供与する国の政府は、官民連携を行う際、国連の人権に関する指針に従い、国際法を遵守することを求められています。また、多くの投資機関は、エクエーター原則(Equator Principles)や責任投資原則(UN Principles for Responsible Investment)のような自主的行動規範に署名しています。しかしながら、投資の影響の定量化は難しく、これらの行動基準の実施は難航しています。

公的資金を用いて民間資金を活用する上での課題は多くあります。公的機関と民間部門では、投資行動を動機付けるものや求める結果が異なること、共通の行動基準が存在しないことが主な原因です。さらに、民間資金を呼び込むために公的資金が活用されると、公的資金だけが不可欠な貧困削減に直接寄与する基礎的社会サービス提供などのためのODA資金確保が難しくなります。

本報告書では、開発事業における民間資金の活用を検討するための指針として、以下の原則を提案しています。

 ・援助効果と援助の原則、SDGsに乗っ取っていること
 ・リスク分散と負債累積の最小化
 ・支援の追加性、民間資金が届かない分野を優先して公的資金を活用すること
 ・透明性と説明責任、参加協力の推進
 ・コーポレートガバナンスの推進

これらの原則は、事業の策定や実施、進捗状況の説明など、全ての段階で適応されるべきです。

オックスファムは、7月にアディスアベバで行われる開発資金国際会議に向けて、最終的な提言書の作成に取り組んでいます。


報告書全文(英語)
「Delivering sustainable development:A principled approach to public-private finance」
https://www.oxfam.org/sites/www.oxfam.org/files/file_attachments/dp-delivering-sustainable-development-public-private-100415-en.pdf

活動:調査提言(アドボカシー)
分野:MDGs/SDGs/ポスト2015
国: