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10月18日(火)開催: ソーシャル・チェンジ ミートアップ-オックスファム×参与連帯-

オックスファム・ジャパンでは、日本社会から社会を変えていくために、国内外にて社会変革に関わる方をお呼びして話をお聞きする会として、ソーシャル・チェンジ ミートアップを不定期にて開催しています。

10月18日(火)に、韓国で民主化運動を行った団体、参与連帯の政策委員会委員長である李泰鎬(イ・テホ)さんをお招きし、韓国民主化運動の経験と日韓両国における社会運動に関してのお話をいただきました。
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「韓国と日本の民主主義の違いは何か」、「東アジアにおける日韓の理想の社会とは」、「386世代の若者へのエンゲージメントと経験の継承はどのようなものだったのか」などの参加者から投げかけられた疑問点と参与連帯の活動を中心に、お話を伺いました。

まず、はじめに、参与連帯の活動においてキーワードとなるのは「参与民主主義」と「人権」であり、市民が主役の社会が本来あるべき姿であるとのことでした。市民の意思の通りに政治が動くとは限らない現状において、選挙への参加のみで政治へ関わっているとするのではなく、市民がいかに社会と関わっていくかを考えることは、非常に大きな意味を持つことと言えるでしょう。その実現のためには、直接行動を起こすだけでなく政策提言のために市民の声をあつめ、具体的な政策を提案する必要があるといいます。

参与連帯に活動紹介の後には、2011年に韓国で起きた非正規労働者によるデモと送電施設建設への反対運動を起こした村の女性たちの動画を視聴し、社会運動の多様な在り方について考える時間を持ちました。

前者からは社会活動への多様な人々の参加、そして非正規労働者の抱える問題や男女の賃金格差等日本でも共通の課題となっているものが浮き彫りになりました。
後者からは、都市の人々が自分たちの利益になるような政策を決め、地方を犠牲にしている現状が浮かび上がりました。日本における原発をめぐる議論や成田空港建設をめぐる闘争などを例にとりながら、「その地域の人々の尊厳はお金で保障できるものなのか」という問いが投げかけられました。

最後に、李さんからは、日本と韓国の社会運動の比較においては、日本は地域に根ざした運動が多いという点が挙げられた一方、他の地域の人々からすると他人事として捉えられてしまい、自分たちの問題だとする傾向があまりないという点も挙げられました。また、社会変革を志す人を社会的に応援する土壌が整っていないという点も言及されました。その一方で、韓国の社会運動の課題として、過熱し過ぎて暴力的すぎる場合があることも挙げられました。
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その後の質疑応答では、学生、研究者、NGO職員から質問やコメントが出されました。日本の地方自治を研究している大学院生からは、李さんの「日本の社会運動は地域に根差している」という認識に関して、地域の自治活動は強いが、そうした活動が社会運動につながることが少ないことなどが意見として上がりました。その後、話し合いは盛り上がり、積極的な意見交換がなされました。
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当日、運営として参加したインターンの花岡さんは以下のように当日の感想を寄せてくださいました。
「具体的な社会運動の事例や参与連帯の活動紹介を通して、"市民が主役となる民主的な社会"の在り方を考える良いきっかけとなりました。
今まで社会運動というと一部の人たちが参加しているもの、自分からは縁遠いものだと考えていましたが、この社会と関わりながら生きている一個人としての当事者意識が欠けていた自分に気がつかされました。
また、デモと聞くと「過激」「暴力的」「衝突」などといったワードを連想してしまい、マイナスに捉えてしまうケースが日本社会には多いように思います。そのような理由から社会運動に関わる際の心理的ハードルが高くなってしまっているのではないでしょうか。日本と韓国、どちらの国における社会運動にも見習うべき点や改善すべき点は見受けられるため、互いの経験から学びあいながら今後の社会をつくっていけたら、それが理想的なかたちなのではないかと考えています。」

オックスファム・ジャパンでは、社会を変えていくための学びの場として、ソーシャル・チェンジ ミートアップを今後も開催し、引き続き、「社会を変える」を考えていきます。

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