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OXFAM TODAY 活動情報

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2/20(火)開催:学習会「ビジネスと人権指導原則と開発協力」

学習会開催「ビジネスと人権指導原則と開発協力」
〜日本の国別行動計画(NAP)に盛り込むべき論点は何か、事例で考えてみる

日本政府は現在、ビジネスと人権に関する国別行動計画(NAP)を策定中ですが、開発協力に関わるNGOの立場からみてNAPに向けた検討事項は何なのか、具体的な事例・イシューを通じて考えてみる学習会を開催しました。当日は、人権、開発協力、子ども支援等に関わるNGO、学生等約20名が参加しました。

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オックスファム・ジャパンからは、ミャンマー・ティラワSEZ開発の事例・教訓から考えるビジネスと人権について、高木晶弘 オックスファム・ジャパン政策アドバイザー(CSOネットワーク リサーチフェロー)が発表を行いました。昨年8月オックスファムが開催したヤンゴン市でのSEZに関するマルチステークホルダー会合での議論を踏まえ、現在作成中のビジネスと人権と日本の開発ファイナンスに関するディスカッション・ペーパーの論点、提言を紹介しました。特に、指導原則と開発の関係性、SDGsにみる日本の民間セクター重視路線、日本のティラワ SEZ開発にかかる政策決定、ODAに委ねられた人権リスク対応の役割分担等について課題を提起しました。

プレゼン資料:「国連ビジネスと人権指導原則は日本の開発ファイナンスとどう関係するか〜ミャンマーティラワSEZから考える教訓〜」
高木晶弘 オックスファム・ジャパン 政策アドバイザー(CSOネットワーク リサーチフェロー)

また、田辺有輝 オックスファム・ジャパンIFI政策アドバイザー(JACSESプログラムディレクター)は「JICA環境社会配慮ガイドラインと異議申し立て制度の課題」について発表しました。日本の開発ファイナンスで特徴的な質の高いインフラ輸出の課題を言及しつつ、JICA環境社会配慮ガイドライン、異議申立て制度での改善において論点となる諸課題について言及、提起しました。例えば、実施中案件のモニタリングにおいて現場で問題があってもJICAに情報が上がってこないこと、問題が起きた時の被害者の証言が必ずしも重視されないこと等の指摘がありました。

プレゼン資料:「JICA環境社会配慮ガイドラインと異議申し立て制度の課題」
田辺有輝 オックスファム・ジャパン IFI政策アドバイザー(JACSESプログラムディレクター)

セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンにてアドボカシーマネージャーを務める堀江由美子氏からは、「子どもの権利とビジネスと開発協力 2つの枠組みと事例に基づく検討」についての発表がありました。特に、2012年に国際的に策定された「子どもの権利とビジネス原則(CRBP)」の諸原則で求められる企業行動や、子どもの権利に対する企業セクターの影響に関する国家の義務についての「一般的意見16」の紹介、子どもの健康被害に関する団体内での対処事例、NAP策定における子どもの権利の実現に向けて求められる取り組みについて提起がありました。

プレゼン資料:「子どもの権利とビジネスと開発協力 2つの枠組みと事例に基づく検討」
堀江由美子 セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン アドボカシーマネージャー

この他、参加者からは開発協力におけるビジネスと人権の議論を進める上での諸課題について横断的かつ多様な指摘がありました。以下はその例です。

  • 日本政府における人権に関する共通理解の不足、人権課題の調査能力の不十分さ
  • SDGsと人権の関係性の深さ、人権を基盤とした取り組みの重要性
  • 財務省NGO定期協議での人権侵害事例に関する議論の課題
  • ODAにおけるインフラ輸出への傾斜とアンタイド化問題
  • 企業が政府に期待するビジネスと人権の政策をNGOが後押しする役割
  • 人権課題事例の中から共通の教訓等を抽出する一般化の必要性
  • NAPプロセスの進捗に合わせた時宜を得たインプットの必要性 
  • ビジネスによる問題が起きた際の現地コミュニティ(ステークホルダー)との対話の在り方 他

今後もオックスファムはビジネスと人権NAP市民社会プラットフォーム等の国内NGOネットワークと連携しつつ、ビジネスと人権の推進に取り組んでいきます。

活動:調査提言(アドボカシー)
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